式での席順はどのように決めれば良いのでしょうか?
ご葬儀の形式(会葬者の人数)や式場のスペース、地域性による習わしによって様々です。
基本的には式場中央の通路(お焼香の場)を基準に、右側と左側に分かれて着席します。
故人との血縁関係が深い順に座るのがしきたりで、「右側の祭壇に一番近い場所に喪主、左側の祭壇に一番近い場所に世話役代表」が着席します。
右側は喪主以下、故人との血縁が濃い方から家族単位で順次着席していきます。
-
例.)
- 喪主
- 長男
- 長男の配偶者
- 二男
- 二男の配偶者
左側は世話役代表以下、世話役、友人・知人、職場関係の方達が順次着席していきます。右側に着席しきれなかった親族が左側に回る場合もあります。
生前、故人と付き合いの深かった友人でも親族側に着席してもらうことがあります。
基本的には祭壇に向かって右側が遺族親族、左側が友人や知人と覚えておきましょう。故人と繋がりのあった方々の中に、「勤務先の社長など、社会的地位の高い方はなるべく前の方に座ってもらう」、このような配慮は欠かさないよう気を付けましょう。
香典返しに見合わない高額な香典をいただいてしまいました。
古くからの形式では、香典返しは「忌明け時に金額に応じてそれぞれ郵送でお返しする」方法が一般的でありました。
しかし現代では、「香典の金額に関係なく、一律の物を参列者全員に配る当日返し」という方法がほぼ当たり前という現状です。式場受付で手渡すケースが多くなっています。
3,000~5,000円ほどの香典返しが一般的という所で、「その香典返しでは気持ちが済まない高額な香典をいただいてしまう」こともあります。そのような相手からの気遣いに対し、どのような応え方が適しているのでしょうか。
既に当日返しを済ませてしまった場合、四十九日明けに「頂戴した香典の半額から当日返しの金額を差し引いた分程度のお返し」が一般的となっています。
お焼香の回数は何回が正しいのですか?
各宗派でお焼香の回数やお線香のあげ方が異なり、作法に違いがあります。自分の宗派の作法は覚えておきたいものです。
しかし弔問に訪れた方が「一体どの宗派で焼香は何回なのか?」と、気にされてもそれほど重要なことではありません。逆に弔問に向かった場合には、「自分の宗派の作法でお焼香」をされても構いません。
あまり作法や慣習に囚われることなく、なにより大事なことは「故人と遺族を悼み偲ぶ気持ち」なのです。
宗派 | 焼香の回数 | 線香の本数 |
---|---|---|
天台宗 | 押し頂き3回 | 3本 |
真言宗 (智山派) |
1回又は3回 | 3本 |
真言宗 (豊山派) |
1回又は3回 | 3本 |
浄土宗 | 1回又は2回 | 1本を2つに折る |
浄土真宗・東 (大谷派) |
押し頂かずに2回 | 火は付けず折って置く |
浄土真宗・西 (本願寺派) |
押し頂かずに1回 | 1本を2つに折り横に寝かせる |
臨済宗 | 押し頂き1回 | 1本 |
曹洞宗 | 1回目は押し頂き、続けて押し頂かずに1回 | 1本 |
日蓮宗 | 押し頂き1回又は3回 | 1本 |
日蓮正宗 | 押し頂き3回 | 折って置く |
※「押し頂く」とは、摘まんだ抹香を額へ持っていく仕草のこと
ご不明な点は都度お尋ねください
ご葬儀の形態や規模といった様々な条件の中で、場面場面で優先すべき事項も変わってきます。
弔問客が大勢来られての焼香の場合、遺族や親族に向かって深々と何度もお辞儀をする、押し頂いて複数回抹香をくべる、このような所作は式の進行を滞らせてしまう要因になってしまいます。
遵守したい気持ちも分かりますが、時間が限られている場合等は係員から「1回にしてください」と案内されることがあります。
着席を求められてもそれを拒んだり、移動を求められてもそれに従わなかったり、式次第の進行状況などに配慮して、係員の指示や誘導に臨機応変に対応することこそが、なによりの作法(マナー)です。
蒼葉葬祭では式場内にセレモニースタッフが必ずあなたの側にいるので、ご不明な点やお困りのことがあれば些細なことでもお尋ねください。
遺族親族、弔問会葬者と立場は違えど、お葬式に参列するという意味をしっかりと捉え、作法や慣習に囚われることなく、なにより気持ちを込めるということが重要です。